【建設業許可】経営業務の管理を適正に行うに足りる能力を有するとは?

建設現場

建設業許可の要件の1つである経営業務の管理を適正に行うに足りる能力を有することは2つの要件があります。

①適切な経営能力を有することと、②適切な社会保険に加入していることです。

今回はこの2つの要件に関して解説していきたいと思います。

この記事は、

・建設業許可を自分で取得したい!
・手引の内容が難しくてわからない!
・建設業許可の要件を知りたい!

そんなかたへ向けて解説しています。

記事内のリンクをクリックすると、用語の解説項目へジャンプします。

自分では難しそうだと感じたら、行政書士に相談するのがおすすめです。行政手続きの専門家である行政書士に相談することで、自分で手続きを進めるよりもスムーズに手続きを進めることができます。

目次

①適切な経営能力を有する2つの体制

適切な経営能力を有することとは、《体制①》又は《体制②》のいずれかの体制を有することです。

《体制①》

対象となる人物

・法人である場合
常勤役員のうち1人

・個人である場合
本人又は支配人(支配人登記がされている者)のうち1人。

3つの条件

《条件1》は建設業の種類に関わらず、経営業務を総合的に管理していたかたです。
《条件2》は業務執行権限を移譲され、代表取締役のもと、業務執行されたかたです。
《条件3》は経営業務の管理責任者に次ぐ地位で、総合的に補助業務を行っていた方です。

経験期間の合算はできるか?

経験期間の合算はできますか?

《条件1》~《条件3》の経験を組み合わせて申請することもできます。

組み合わせ例

《例1》(1)役員等+(2)役員等に準ずる地位
《例2》(1)役員等+(3)役員等に準ずる地位

(3)の経験が含まれる場合には、合わせて6年以上の経験期間を有していることが必要です。

《体制②》

《条件2》の体制で申請する場合、行政庁が個別に要件の確認を行います。

対象となる人物

・法人である場合は常勤役員のうち1人
・個人である場合は本人又は支配人(支配人登記がされている者)のうち1人
が次の《条件ア》のいずれかに該当する者であって、かつ、その者を直接に補佐する者として次の《条件イ》に該当する者をそれぞれ置くこと

条件

  • 《条件イ-A》許可申請等を行う建設業者等において、5年以上の財務管理の経験を有する者
  • 《条件イ-B》許可申請等を行う建設業者等において、5年以上の労務管理の経験を有する者
  • 《条件イ-C》許可申請等を行う建設業者等において、5年以上の業務運営の経験を有する者

《条件ア》はどちらかで、《条件イ》はそれぞれに配置することが必要です。
なお、《条件イ》は兼務可能ですが、《条件ア》と《条件イ》は兼務できません。
つまり、最低人数は《条件ア》で1人、《条件イ》をすべて兼務して1人の計2人です。
また、財務管理、労務管理、業務運営の経験は建設業許可を取得したい自社での経験に限ります。

②適切な社会保険に加入していること

健康保険、厚生年金保険及び雇用保険に関し、適用されるべき全ての適用事業所又は適用事業について、適正な届出を行った者であることが必要です。

健康保険の加入要件

○のついているものに入っている必要があります。

法人、又は、5人以上雇用している個人事業主

×自治体が管轄する国民健康保険
○国民健康保険組合(土建国保、建設国保)
○全国健康保険協会(協会けんぽ)
○健康保険組合(〇〇会社健康保険組合など)

その他の個人事業主

○自治体が管轄する国民健康保険
○国民健康保険組合(土建国保、建設国保)
ー全国健康保険協会(協会けんぽ)
ー健康保険組合(〇〇会社健康保険組合など)

厚生年金保険の加入要件

法人、又は、5人以上雇用している個人事業主

厚生年金保険の加入義務があります。

その他の個人事業主

加入義務はありません。

雇用保険の加入要件

法人、個人事業主に関係なく、週に20時間以上働く労働者を雇用していれば、雇用保険への加入が要件です。

・取締役のみの法人
・週に20時間未満のアルバイトのみ雇用
以上の場合は雇用保険への加入は要件ではありません。

自分では難しそうだと感じたら、行政書士に相談するのがおすすめです。行政手続きの専門家である行政書士に相談することで、自分で手続きを進めるよりもスムーズに手続きを進めることができます。

用語集

《 用語 》「常勤」であるとは?

・本社、本店等において休日その他勤務を要しない日を除き、一定の計画のもとに毎日所定の時間中、その職務に従事している者
※他の法令(建築士法等)で専任を要する者になっている場合には、専任を要する営業体及び場所が同一であること

他の会社とは兼業できません。

《 用語 》法人の「役員」とは?

・株式会社の取締役
・有限会社の取締役
・持分会社(合名・合資・合同会社)の業務を執行する社員
・指名委員会等設置会社の執行役
・法人格のある各種組合等の理事等
・業務を執行する社員、取締役又は執行役に準ずる地位にあって、許可を受けようとする建設業の経営業務の執行に関し、取締役会の決議を経て取締役会又は代表取締役から具体的な権限移譲を受けた執行役員等

原則として含まない役職

・執行役員
・監査役
・会計参与
・監事
・事務局⾧等

《 用語 》「建設業に関し」とは?

全ての建設業の種類のことを指します。
原則としていずれの建設業の種類も経営経験として算入することができます。

建設業許可なく軽微な建築工事を行っていた期間も算入されます。

《 用語 》「経営業務の管理責任者としての経験」とは?

営業取引上対外的に責任を有する地位にあり、建設業の経営業務について総合的に管理した経験があること

「営業取引上対外的に責任を有する地位」とは?

・法人の役員
・個人の事業主
・支配人
・建設業法施行令で定める営業所⾧等

《 用語 》「経営業務の管理責任者に準ずる地位」にある者とは?

取締役会設置会社において、取締役会の決議により特定の事業部門(建設業に関する部門)に関して業務執行権限の委譲を受ける者として選任された者

《 用語 》「経営業務を管理した経験」とは?

取締役会によって定められた業務執行方針に従って、代表取締役の指揮及び命令のもとに、具体的な業務執行に専念した経験

「具体的な業務執行」とは?

建設工事の施工に必要とされる
・資金の調達
・技術者の配置
・下請業者との契約の締結等

《 用語 》「経営業務の管理責任者に準ずる地位」とは?

法人の場合

・取締役
・業務を執行する社員
・執行役
・組合理事
・建設業法上の営業所⾧等に次ぐ職制上の地位にある者

個人の場合

確定申告の際に「専従者」として税務署に届出のある、事業主に次ぐ職制上の地位にある者
※事業主に次ぐ職制上の地位にあることが証明できる場合にはこの限りではない

《 用語 》「経営業務の管理責任者を補助する業務に従事した経験」とは?

経営業務の管理責任者に準ずる地位にあって、建設工事の施工に必要とされる経営業務全般に従事した経験

「建設工事の施工に必要とされる経営業務」とは?

・資金の調達
・技術者の配置
・下請業者との契約の締結等

《 用語 》「役員等」とは?

・株式会社又は有限会社の取締役
・持分会社(合名・合資・合同会社)の業務を執行する社員
・指名委員会等設置会社の執行役
・法人格のある各種組合等の理事等
・法人に対し、上記と同等以上の支配力を有する者と認められる
者(いかなる名称を有する者であるかを問わない)

《 用語 》「役員等に次ぐ職制上の地位にある者」とは?

当該地位での経験を積んだ会社内の組織体系において役員等に次ぐ職制上の地位にある者
※必ずしも代表権を有することを要しない

「職制上の地位にある者」とは?
・財務管理
・労務管理
・業務運営
の業務を担当するものに限る

財務管理」の業務経験とは?

建設工事を施工するにあたって必要な資金の調達や施工中の資
金繰りの管理、下請業者への代金の支払いなどに関する業務経験

労務管理」の業務経験とは?

社内や工事現場における勤怠の管理や社会保険関係の手続きに
関する業務経験

業務運営」の経験とは?

会社の経営方針や運営方針の策定、実施に関する業務経験をい
う。これらの経験は、申請を行っている建設業者又は建設業を営
む者における経験

財務管理、労務管理、業務運営の経験は建設業許可を取得したい自社での経験に限ります。

自分では難しそうだと感じたら、行政書士に相談するのがおすすめです。行政手続きの専門家である行政書士に相談することで、自分で手続きを進めるよりもスムーズに手続きを進めることができます。

建設業許可に関してお困りの方からのご相談をお待ちしております。
ご連絡はこちらのホームページから承ります。→行政書士横尾政紀事務所

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

令和5年度行政書士試験を1発合格。合格率10%と数回の受験が必要と言われるなか猛勉強で合格。故郷に貢献すべく地元の那須烏山市で行政書士横尾政紀事務所を開業。周りからは真面目で実直な性格だと言われ続けている。

目次